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【データ復旧ABC -11】 初期診断ってどうするの?

最も基本的でありながら、よく理解されていないところを解説。


ネット上の巨大掲示板などで、「データ復旧業者に断りも無く蓋を開けられてしまった」とか、「許可無く蓋を開けるのはもってのほか」とわかったような事を書いてあったりするので、「当社は、許可無くHDDを開封する事はありません」などとHPに記載している業者もありますが、これは「正しい知識を持った、専門家」の言葉として正しいのでしょうか。

DD-RESCUEより

「現実に発生している故障の状況や症状の確認作業」はどうすれば出来るのでしょうか。HDDを電源に接続して、電源に接続されるとHDDが自動的実行する「起動シーケンス」が動作すれば、そのHDDがどうなっているのか、おおよその判断は出来るのですが、データ復旧では、「症状を判断する事」が目的ではなく、「データを復旧すること」が目的ですから、電源に接続してHDDを起動させるだけでもデータ復旧の可能性が低くなる事があるので、それはプロとして避けなければいけません。
 HDDの内部から異音が発生しているのにも関わらず、電源に接続して起動したら、まだ復旧の可能性のあるHDDに致命的な損傷を与えてしまうかもしれません。そのような時は、電源に接続する前に蓋を開けて、内部を確認する方がデータ復旧の出来る可能性が大きくなるのは当然なのです。 業者として最も必要なことは、事前にお客様から状況を良く説明を受け、リスクが最も小さくなる方法を選ぶことなのです。ですから、「HDDを開封しないことをウリにする業者は、HDDのことを理解していない」と考える方が正しいとも言えるのです。 しかし、お客様の持ち物であるHDDの蓋を開けることなので、事前に了解を取ることは業者の良心としては必要なことでしょう。

 業者に無断でHDDの蓋を開けられてしまった場合、HDDが物理障害を起こしている場合は、裁判で争っても、物理障害を起こしているHDDは「既に故障している廃棄物」の価値しか認められないので、金銭的な補償を得ることは難しいのです。なにしろ「データ復旧」とは、正常に動作しない電子記録媒体から、特殊な技術を用いて、内部に記録されていたデータを回収することであって、事前にデータが100%復旧できることを保証しているものではないのですから。